海月の本棚。

BL小説とBL漫画の感想を書いています。

「水曜日の悪夢」「金曜日の凶夢」「木曜日狂夢」夜光花 曜日シリーズ

SF・サスペンス要素ありのBL小説。

曜日シリーズ一作目。

 

 

あらすじ。 

 

高校の音楽講師を務める元バイオリニストの和成。不慮の事故で弾けなくなった和成は教え子である真吾の類まれなる才能に惚れ込んでしまう。ある日、和成は、父親からの虐待に苛立つ真吾を預かることになった。「先生の身体、触りたい」教師として尊敬されているだけだと思っていた。突然無口な真吾に獣のように激しく求められて、和成は戸惑う。しかし、愛を知ることによって、真吾の才能を更に伸ばせるからと偽りの愛情を与えてしまい・・・・・。

【感想】

 

才能を伸ばせるからと偽りの愛を与える和成は大人って汚いなぁ、と思ってしまう。けれど、最悪の事態を引き起こしてからのタイムリープ後の世界では、真吾の未来を取り戻さなくては、と和成が必死になってくれるから許せる。事故の事も絡み合って最後はハピエン。

 

このお話では、受けの和成より、攻めの真吾のキャラが好き。初恋に頭がいっぱいになる高校生で一生懸命で見ているのが楽しい。

 

真吾の父親については、どんな理由があっても暴力振るうなんて許せない。

 

どうしてタイムリープが起きるのか、世界の仕組みは明かされないまま次の巻へ。

 

このシリーズ読むと、時かけ時をかける少女の映画見たくなる)

 

 

 

曜日シリーズ二作目。

 

あらすじ。

有名バイオリン奏者・紀ノ川滋の行動を監視するのこと。ーーーーそれが、良麻に科せられた使命。紀ノ川に近づき、マネージャーの仕事も任されて、親しくなることに成功するが、良麻の心は揺れていた。何故なら彼はずっと憧れの人だったから。別の誰かに心を奪われるくらいならいっそ身代わりでもいい、抱いてほしいーーー。

切なくも狂しい恋物語

【感想】

水曜日の悪夢で、幽霊やエイリアンの存在を信じている変わり者の紀ノ川さんのお話。お相手は未来から来た青年、酒元良麻。時空の裂け目をこれ以上広げないために紀ノ川を監視する目的で来た諜報員。

バイオリンは弾けないし、調律もできないし、楽譜も読めないけど未来の技術によって腕はプログラミングされていて、データとして入っている曲なら弾ける。紀ノ川に頼まれて新城の曲を弾いている場面が好き。

紀ノ川が良麻のタイムリープの能力を利用して和成の事故を回避しようとしたり、何故タイムリープが起きてしまうのかも解明されます。良麻の生きている未来の世界では音楽を作れる人間がいなくなってしまったのが原因だった。

シリーズの中でこのお話が一番SF要素が多くて好きでした。

 

 

 

 

 

 

曜日シリーズ3作目。

 

 

 

あらすじ

 

プロの若手バイオリニスト・苅谷充にとって、特別な火曜日だった。今日は、オケのコンマスを務める友人・南大智と合同練習の日だ。清廉潔白な大智と独創的な充。正反対の二人だが、音楽への情熱は同じくらい熱い。その上、大智は充のことが好きらしい。三年前に酔って大智の部屋に止まった夜にキスされたのだ。いい加減な充と違って、大智はキスひとつで悩み苦しむ繊細な男だ。友情を壊したくなかったから、今まで大智の気持ちに気づかないフリをしてきたがーーーー。

 

 

 

 

【感想】

 

このお話はタイムリープ物。 大智と充が少し前の日本にタイムリープ。 どうやって元の世界に戻るのか? が主題に。 充の出生の秘密も分かって最後は、新城や紀ノ川も出てきてのシリーズ最終巻。 SFものっぽさより、時代ものっぽく楽しめました。