海月の本棚。

BL小説とBL漫画の感想を書いています。

ある人質生還までの398日

UーNEXTに入っていたので観ました。

この実話、前に某テレビ番組で再現のドキュメンタリーがやっていて観たいけど、重たそうで観れなかったのをやっと観ました。UーNEXTでは8月からは見放題に入るらしいので待ってたら無料で観れるんだけど、これはメンタルに余裕があるときしか観れない内容なので、課金して今観ました。

【感想】

実話だから都合のいい展開も、何もなくただ残酷な描写が長いです。(

俳優さんはイケメンだけどイケメンを気軽に眺めるような余裕は私にはありませんでした。)精神的にも肉体的にも追い詰められていく過程で主人公が本当に死ななくてよかった。でもこれは本当にあったことで、実際に亡くなられている人もたくさんいるので辛いです。

この映画を観て知ったことは、誘拐に対する保釈金を政府が出してくれるところと出してくれないところがある。ということ。組織に資金を渡してしまうことになるから協力できない・・・・・とか、いろんな考えがあるんだけど・・・・・・

これ、家族にとっても地獄だろうなって思う。

身代金を用意するために家の手放して老後の資金も手放していろんな銀行から借金して募金を集めて・・・・って奔走した結果主人公はギリギリのタイミングで助かることができたんだけど、自分の国に返ったあとは莫大な借金が残るわけじゃん?その返済も年老いた両親と自分だけの力で返しきれるようなものじゃないから国に返ってからもどうなってしまうんだろう?って考えてしまう。命は助かったけど、今のこの日常だって不景気で生きていくのが大変なのに・・・って。

莫大な借金と体の傷と精神的なトラウマを抱えて・・・・・・

でも本を出版しているから、お金は賄えたのだろうか?

映画の中のある人のセリフがとても心に残っています。悲惨な状況にあっているのにこの人の強さはどこから来るんだろう?って不思議だったけど、そうか・・・・・この人の心にはそれがあるから強いんだって分かったとき、涙なしでは観られない。

 

 

 

 

 

 

原作本もちょっと落ち着いたら読みます。

 

華は褥に咲き狂う~悪華と純華~ 宮緒葵

 

新書館さんのスペースを聴いてから再読しています。

華は褥に咲き狂うシリーズ3巻目!

 

 

 

あらすじ

恵渡幕府八代将軍・七條光彬。剣の腕は師範級、公正で義に厚く、心優しく魂清らか、周囲の者を魅了してやまない上様の御台所は、絶世の美貌と怜悧な頭脳を持つ紫藤純皓――男性だった。懐の深すぎる光彬が純皓の“闇の顔”をも受け入れ、夫婦として強い絆を持つに至ったふたり。光彬の幼弟・鶴松を跡継ぎに据え、他者の付け入る隙もない蜜月を過ごしていたが、「上様の種」を残したい幕閣たちが、側室候補を送り込んできて……? 御台所×将軍の色恋絵巻第三弾。
※本書は「華は褥に咲き狂う」(海王社刊)と同一の内容となります。

 

 

 

 

 

【感想】

久しぶりに読んだ華は褥に~シリーズわたしは長髪攻めが好きなので、この巻では純皓の髪の美しさにうっとりしてしまいました✨

そして、そして、「・・・・お前の望み通り・・・・、抱いてやろうではないか・・・・」からの光彬、格好よすぎて惚れる✨💕

いつも純皓が攻めまくっているけれど光彬って基本的にめちゃくちゃ格好いいのよね💕

あと、純皓が最初と比べたらとても穏やかになっている・・・純皓も少しずつ変わっていっているのがいいなぁ💕

この巻はお話が割と穏やかで読みやすかった。弟もとてもいい子だったし💕

それから門脇と咲も着々と調教が進んでいるようで萌えました✨

 

 

【感想2】

唐突に、わたし、手フェチかもしれない(笑)

113ページの小山田あみ先生の美麗なイラストの、二人の手が絡み合っているんだけど、それが超好き💕萌えすぎて、二度見した!

手の描き方勉強しよう📝

 

 

 

 

 

3巻で出てきた人物たちが↓に続いているらしいので、こっちも読みたくなりました。華は褥を~を読み終わったら読みます✨

 

 

 

茨姫

ブログを書くときの作業BGMにボカロ。

 


www.youtube.com

 

茨姫

荊棘の森、孤独に落ちた城が

沈黙のまま誰の声も聞かずに

湿った夢の続きを歌い続け

歳月を知らぬ

私を囲ってる

眠りの淵の中、囁かれた愛さえ

長い子守唄のように聴こえてしまうの。

貴方は誰なの?

知らないわ。

過ちへと手を伸ばした貴方は見失う。

触れるべきものは他に居るはずでしょう?

私を揺らしたいのなら愛を込めてキスを頂戴な

口先だけにならないで。

荊棘の檻、孤独に嘆く城が

歳月を知る

貴方を囲っている

眠りの淵の中、囁かれた愛さえ

長い夢のような微睡に飲まれていく。

私は誰なの?

答えてよ!

 

 

帰り道を茨の柵で塞ぎ

貴方を呼ぶ声も居場所も

何もかもを手の届かぬように

誰の目も触れぬ場所へ

過ちへと手を伸ばした貴方は見失う。

戻るべき道を、守るべきものすらも。

私を濡らしたいのなら愛を込めてキスを頂戴な

口先だけなら

いらない

過ちへと突き落として私は見失う

刺さった紡錘がまだ指先を苦しめて

貴方が受ける報いなら私が用意してあげるから

愛を込めたキスで起こして

 

 

【KANAN(ヤマイ)】「荊姫」【オリジナル】

 

 

ボカロの曲じゃないのかな?

よくわからない。

 

 

 

 

 

 

 

熱砂の黒鷹と約束のつがい   中原一也

 

あらすじ。

鷹匠は国のために戦う鷹族に我が身を与え、彼らを癒やす。
そんな自分の運命を嘆くナダは、最強にして最も危険な鷹族・ヴィルベルトの番に選ばれてしまう。
だが、ヴィルベルトは戦いの後、鷹匠の躰と癒やしを欲して劣情に駆られても、ナダを求めてはこない。慮ってくれているのか、気に入られていないのか。
消耗したまま戦いに出たヴィルベルトは命を落としかけて…。ナダは思いきって、数日間まぐわい続ける「巣籠もり」で彼を癒やそうとするも、必要ないと突き放され!?

 

 

 

 

 

【感想1】

偉大なるヴィルベルト。私の名はナダ。番の契約を申し込みます。

ナダ。お前と契約しよう。番となって国を護ろう。

 

 

鷹族と異国でキラキラファンタジー

優しいスパダリ攻めと、可愛い受けが、砂漠のオアシスでイチャイチャしていて可愛い💕

オメガバースとは違った番を使った設定に、アラブ、人外、ファンタジーという要素が加わって、設定がてんこ盛りなのに世界観が分かりやすくてスラスラ読めた。

主人公のナダがいつも中原先生が書かれる受けとは違って、健気、可愛い系で一見弱弱しく見えるけど、話が進むうちに強くなっていくのが良かった。頑張っているナダを応援したくなります。可愛い💕

黒鷹のヴィルベルトもスパダリで、強くて優しくて格好いい💕

異国ファンタジーに登場するキャラクターには絶対現実にはいないってくらいキラキラしていて欲しいと個人的には思っているので、ヴィルベルトの格好良さが最高でした✨

文章も砂漠の風景描写が美しいのはもちろんですが、鷹族の翼に対する描写が好きです。ヴィルベルトの翼って本当に迫力があって奇麗なんだろうなと想像してワクワクしていました。

 

 

 

 

【感想その2】

いろんなキャラクターが出てきてわちゃわちゃしていて楽しい✨

ヴィルベルトとナダ以外の番も出てくるのですが、

 

 

白い悪魔』と呼ばれるアルヴィン(銀髪に碧眼の超絶イケメン)

ラフィーフ(黒髪のイケメン。目の下に絶食期のときにアルヴィンが付けてしまった傷が残っている)

 

『破壊の王』と呼ばれるユーリ(契約するときに番の目玉を喰った)

ザラーム(ユーリに目玉を喰われたため盲目)

 

主人公たち以外の番のことも気になってしかたがない。

結婚しているアルヴィンとラフィーフの関係はどうなるんだろう?ドロドロしそうだなーとか、破壊の王のユーリはザラームの目玉を喰ったけど、それってザラームを一生手放さないため?凄い執着愛じゃん、とか、いろいろ考えてしまう。

それぞれのお話も読みたいと思いました。

 

 

 

【感想3】

「それに確かめたいんだよ。自分たちが理性のある人間だってね。猛獣などではない、理性で本能をコントロールできる人間であることを・・・・・」(アルヴィン)

 

「俺たち鷹族には猛禽類の血が流れてる。だから俺たちは、自分の中に猛獣の血が流れてないって確かめたいんだ」  (ユーリ) 

 

 

鷹族と人間は共存しているけれど、それぞれの抱える悩みもあって、鷹族が戦い続ける理由とナダのような鷹匠の子供が自分の将来を自分で選べるような世界になるにはどうしたらいいか、とか。

10年前のヴィルベルトの事件とか、恋愛以外の要素も楽しく読めるお話でした。

 

 

 

 

薔薇色の罠 義月粧子

奈良先生の本を集めている流れで買った本。こちらもずっと積んでいました。

んが、もっと早く読んでおけば良かった。

知らない作家さんだったので、本当にずっと積んでいて・・・・・

もう、好き💕面白かったです✨

 

 

 

あらすじ

一流ホテル「帝蔵」の次期社長候補、秋吉芳隆は、ホテルのバーを建て直すため、業界でも優秀なバーテンダー、磯谷怜史の引き抜きを考える。
しかし、何度足を運んでも、どんなにいい条件を揃えても、磯谷にはあっさりと断られてしまっていた。
クールでカリスマ的存在感のある磯谷をどうしても諦めきれない秋吉に、今度は磯谷が条件を出してくる。
「ベッドの相手をしてもらいましょうか」。
プライドの高いエリートの秋吉は、屈辱に耐えながらも磯谷の条件を呑むことにするが―…。

 

 

 

【感想】

傲慢で強引な攻めの磯谷が、クール系美人の受け秋吉を陥落させていきます。

受けの秋吉は仕事ができる男で、クールなだけではなく仕事を成功させるためには手段を選ばないギラギラした性格なのがとても萌えました💕

「貴方が提示された全部の条件です。週末だけの件、スタッフの件、それとベッドの件」

 

 

「・・・・・・ほんとにいいのですか?」

 

 

「ええ。目的のためなら手段を選ばずです」

 

 

仕事のためととはいえベッドの相手を条件に出されたとして、こんなに潔く引き受けられる秋吉が超、格好いい✨

 

「俺が、怖い・・・・?」

「な・・・・」

「いいよ。逃げたければ逃げれば」

「誰が逃げるかよ!」

「いいねぇ。怒ったか顔もやっぱり綺麗だ」

 

 

 

強引に始まった関係だけど、どっちも引かない。

それに攻めの磯谷は傲慢で強引と見せかけておいて、意外にも優しい。もともと気遣いができるタイプなので行動の端々で秋吉のことちゃんと大切にしている。

恋愛面でのすれ違いもあって、仕事もあって、秋吉の結婚話も出てきて、どうなっちゃうの?って読んでて楽しいかったです。

話がしっかりしてるのにシリアスに寄り過ぎてなくて、むしろ甘くて、とても読みやすかった✨

クール美人な秋吉も磯谷と過ごすうちに素がでてきてギャップがあってとても可愛い💕

ふたりの会話を見ているのが楽しかったです✨

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【追記】

まだ読んでいないけど琥珀色の誘惑」が本編でこの二人の短編も入っていて、そのお話がとても可愛い感じだったので、この二人の話も読んでみたくなりました✨

義月先生の本にハマりそうな予感です✨

 

 

天使の啼く夜 高岡ミズミ

久しぶりの再読。内容ほぼ忘れていたのでまるで初読みのような面白さでなんだか得した気分になりました。

あらすじ

21歳の伊佐秀和は、女に追い出された日、田宮知則に拾われる。人材派遣会社を経営する田宮と同居するかわりに、行儀作法を叩き込まれる伊佐。目的を知らされず面白くない伊佐に、顔のよい男なら誰でもいいと田宮はそっけない。苛立つ伊佐は田宮を組み敷き身体を繋ぐ。やがて田宮の悲壮な決意を知り、伊佐は次第に田宮に惹かれていくが……。

 

 

 

 

 

 

 

【感想】

現代のお話を話を読みたくて久々に再読。この頃の奈良先生の絵も大好き。

伊佐は女のヒモをして自堕落な生活をしていて田宮に拾われる。田宮が伊佐を拾った目的も、桐島の存在もなかなか明かされないので、話が気になって一気読み。

田宮は復讐のために伊佐を利用して使い捨てるつもりだったから、伊佐に興味なんて示さない。たとえ身体を繋げたとしても目的のためなら手段は選ばない。田宮の頑なな意志の強さが田宮の本当の気持ちを見えにくくしていて。

 

 

この人の本当の気持ちはどこにあるんだろう?目的はなんなの?って伊佐じゃなくても知りたい。そんな気持ちで一気読み。あと桐島って格好いいよなぁと思った。桐島の話も完全に忘れているので、読み直したい。

 

 

田宮は伊佐を軽蔑しない。同情もしない。伊佐など、野良犬程度にしか思っていないのだ。冷たく伊佐を見下す瞳を見ていると、自虐的な気持ちとともに凶暴な衝動も湧き上がる。田宮をどうにかしてやりたい。足元に跪かせてやりたかった。

 

 

 

↑田宮の素っ気なさが、伊佐をこんなに凶暴な気持ちにさせるのに、最後は甘い。わりとのほほんな未来が見える終わり方で。そこも良かった☺

っていうか、ドラマCDあったなんて知らなかった。当時全く知らなかったのが悔しい。

気長に探します。

 

 

 

 

 

 

 

 

華は褥に咲き狂う 宮緒葵

小山田あみ先生のイラスト目当てにずっと前に買ったまま積読していた「華は褥に咲き狂う」を読了しました✨

いや、もう本当にどれだけ積んでいたのか・・・どこに置いたか分からなくて、本棚を整理して発掘しました。私が持っているのはガッシュ文庫の方なので2015年発行でした。そんな昔だということにびっくりしちゃった。

 

あらすじ

恵渡(えど)に幕府が開かれて百年あまり。庶出ながら奇妙な巡り合わせで八代将軍となった十八歳の七條光彬(しちじょうみつあき)は、このたび都より御台所を迎えることとなる。だが嫁いできた相手は、絶世の麗人ではあるものの紛うことなき男子だった。「お会いしとうございました、背の君」そう告げる御台――純皓(すみひろ)から本気の熱が感じられ困惑する光彬。そして迎えた初夜、純皓は巧みな手練手管で、女性嫌いで初心な光彬の身体を開いていき……? 御台所×将軍の豪華絢爛色恋絵巻開幕。
※本書は「華は褥に咲き狂う」(海王社刊)と同一の内容となります。

 

 

【感想】

時代物だから読みにくいかなぁー?と思ってなかなか読み始められなかったけど、江戸が恵渡(えど)になっていたりして独自にアレンジされた江戸時代でした。なので、時代物苦手でも読みやすかった。がっつり歴史物ではなくて和風の設定を活かして純皓(攻め)が女装したり男装したり衣装が変わっていくのを楽しめる💕

女装攻めがお話に馴染んでいるって凄い。打掛攻めは和風ならではかも?💕

「女装攻め」と聞いただけだとトンチキ物みたいだけど、お話もしっかりしていて純皓は子供の頃に出会った光彬に一目惚れして、光彬を自分の自分の物にするたには手段を選ばないのね、その手段が自分が妻として大奥に入る!ってその発想がすごい(笑)

なので、お話の前半部分を読むのがすごく楽しかった。

それから、脇キャラの咲ちゃんと門脇の恋?も進展するのかも楽しみです。咲ちゃん悪霊と間違えられてるし(笑)どうなることやら(笑)

ガッシュ文庫を買ったので宮緒先生のあとがきのあとに小山田先生のイラストもあって咲×門脇が見れました✨

 

【感想2】

 

にやりと笑う妻の顔はぞっとするほど禍々しいのに、今までで一番美しくて、光彬を甘く酔わせた。

 

 

純皓は表では気品のある言葉使いと物腰なのに閨でのギャップが凄いです。落差があって楽しい💕

次の巻も早く読みたい✨