海月の本棚。

BL小説とBL漫画の感想を書いています。

マイ・ポリスマン

ハリーが主演する映画の原作なので読みました。

以下ネタバレありなので、まだ読んだことない人は注意!

(ネタバレなしで読んだ方が面白いと思います。)

あらすじ

◇◇ ハリー・スタイルズ主演映画原作! ◇◇

同性愛がタブーだった時代。
kえどブストーリー!

アイリッシュ・タイムズ 〉紙年間ベスト選出!


中学生だった頃、広い肩幅と逞しい前腕、青く澄んだ瞳を持つ15歳のトムと出会い、忘れられなくなったマリオン。
数年後、警察官となり大人の男性へと成長したトムと再会し、真っ逆さまに恋に落ちていく。
トムの親しい友人パトリックにも紹介され、3人で楽しく過ごす日々のなかで情熱的にプロポーズもされて幸せの絶頂を感じるが、トムの思いがけない秘密を知ることになり.....
道ならぬ恋を貫くトムとパトリックと、トムを愛するマリオンの運命を描く美しくて哀しいラブストーリー!
原題:My Policeman

 

 

 

【感想】

映画の原作なので興味があったけど・・・・・・・

まずBL小説ではないので、警察官に恋している少女の視点で始まる話→警察官に恋する男のお話→現在に時間が戻ってくる。という構成で、警察官のトムを取り巻く人の視点で話が進みます。最初の方は女の子の視点で永遠と語られるのでBL好きとして読み進めるのが少し難しかった。

(翻訳の文章に癖はないので読みやすいはずなのですが)

主人公は結婚している?じゃあこれは過去の恋愛の回想話かなぁ・・・・と予想して読み進めましたが・・・・・・・

「分け合える?」

「分け合う?」

「僕を彼女と」

・・・・・・このセリフが出てきてからもう読み進めるの辛い。

同性愛が許されない時代だったとはいえ、トムは女性を好きになれないならマリオンと結婚しない方がよかったのでは・・・・・・結婚しないで独身を貫くのはダメだったのかな?当時の時代背景があって独身者にも偏見があったのかもしれないけど好きでもない女性と形式的に結婚して、愛した男性と関係を続ける。こんなこと誰も幸せになれそうにない。

って現在を生きる私が言っても説得力が無いのだけど。

当時の社会の中で自分を隠して生きるには、こうするしかなかった?トムの心情は書かれていないので、トムがどういう気持ちだったのかは、推し測るしかできないのが、もどかしい。

窮屈な時代背景の中で、三人がそれぞれ自分の思うように幸せになりたかっただけなのに、叶わない。自分の好きな人と平凡な生活を送ることが簡単にはできない。

許されない世界の中で藻掻く姿が苦しい。

これから新しい人生を送るマリオンにも幸せが訪れますように。

原作では心情が描かれていないトムをハリーがどんなふうに演じるのかとても楽しみです。悲しい結末だけどハリーのファンなのでハリーを観る目的で観ようと思います。